■ 政治
「総理の人柄」を如実に表した記者会見
近藤駿介

安倍晋三首相は3日の内閣改造自民党役員人事を終え、首相官邸で記者会見した。冒頭、学校法人『加計学園』の獣医学部新設を巡る疑惑や防衛省南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題などについて陳謝した」(3日付日経電子版) 内閣改造自民党役員人事を終えた安倍総理首相官邸で記者会見をした。その冒頭で、加計学園問題や日報問題について異例ともいえる謝罪をし、国民に向かって頭を下げた安倍総理。表面的には真摯に反省している態度を見せた格好だが、謝罪の中身は極めて傲慢なものだった。それは、加計問題や日報問題について謝罪する一方、自身の「あんな人たち」発言に関しては全く触れもせず謝罪もしなかったことだ。

加計学園問題や日報問題に関しては謝罪し、自らの「あんな人たち」発言には一切謝罪しなかったというのは、前者は文科省防衛省という組織が起こした不祥事であり総理のプライドを直接傷つけることがないのに対して、後者は総理自身のプライドに関わる問題だからだったのだろう。

ご本人は真摯に反省をしているようにうまく演技をしたつもりかもしれないが、組織の問題に転嫁できることに対しては真摯に謝罪する姿勢を見せ、自らの傲慢さが出た発言には謝罪を避けたところに、本当は「自分は悪くない」と思っている総理の本音が透けて見えたようだ。

「あんな人たち」以外の多くの国民から「人柄が信用できない」という評価を受けて支持を失った安倍総理が、組織のガバナンスの問題だけを取り上げて謝罪すれば、「人柄」を疑われた決定打ともなった自らの発言に対しての謝罪を避けても、国民は許してくれる、気が付かないだろうと高を括っているかのような会見をしたところに、総理の「人柄」の問題点が滲み出ているようだ。


岩瀬が949試合登板 最多タイ
2017/8/5 朝刊
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 プロ野球中日ドラゴンズ岩瀬仁紀投手(42)が四日、東京ドームで行われた巨人戦に登板し、阪急などで活躍した米田哲也さん(79)が持つプロ野球の最多登板記録九百四十九に並んだ。
 岩瀬は九回、5−5の同点に追いつかれ、なお2死一、二塁の場面で六番手で登板。最初の打者に右前打を許して満塁としたが、次打者を右飛に打ち取った。直後の十回に打線が勝ち越し、勝利投手となった。
 愛知県西尾市出身の岩瀬は、愛知・西尾東高から愛知大、NTT東海(当時)を経て、一九九九年にドラフト二位で入団。一年目から十五シーズン連続で五十試合以上に登板するなど、中継ぎ、抑えで活躍してきた。五度のセーブ王に輝き、通算403セーブは日本記録
 左肘を痛めた一昨年はプロ入り後、初めて一軍登板がなく、昨年もわずか十五試合の登板にとどまった。背水の覚悟で臨んだプロ十九年目の今季、新たに習得した変化球が威力を発揮し、六月には自身十二年ぶりとなるセ・リーグ月間最優秀選手(MVP)に輝くなど復活を果たした。