前文科次官の招致要求 加計学園問題で民進

【政治】
前文科次官の招致要求 加計学園問題で民進
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2017年5月25日 13時54分
 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が系列大学の獣医学部を国家戦略特区に新設する計画を巡り、前川喜平文部科学省事務次官が「総理のご意向」などと記された一連の記録文書について「本物だ」と週刊誌で証言したことを受け、民進党は二十五日の参院文教科学委員会理事会で、前川氏の参考人招致を求めた。共産党のほか、自由、社民両党でつくる会派「希望の会」などが賛意を示した。与党は反対した。 松野博一文科相は続く委員会審議で、前川氏の証言に関し「辞職した民間人の発言についてコメントする立場にない」と表明。文書の有無に関して再調査はしない考えを示した。共産党小池晃氏は前川氏の証人喚問、首相出席の集中審議も要求した。 公明党の漆原良夫中央幹事会会長は記者会見で、前川氏の証言について「要職にあった方の言葉は重い」と指摘した。 前川氏は二十五日発売の週刊文春で、学園の獣医学部新設計画を巡る一連の記録文書について「間違いなく本物だ」と指摘。担当の高等教育局専門教育課が松野文科相らへの説明資料として作成し、昨年十月十七日に受け取ったという。 その三週間前に「官邸の最高レベルが言っている」とする報告文書も受け取ったと説明。文科省は獣医師の不足を示す需給見通しがないことを理由に懸念を伝えたが、顧みられなかったと証言した。その上で「赤信号を青信号にしろと迫られた」と語っている。 前川氏は今年一月、同省の天下りあっせん問題で事務次官引責辞任した。(東京新聞