正義の人 山崎平八さん

さて、警察から追われた山崎兵八氏はどうなったのでしょうか?
彼は職を転々としていました。

1983年10月21日付『朝日新聞』「冤罪の系譜 (12)」によると、
愛知県のゴルフ場でボイラー技師をしているとのことでした。

本人は故郷に戻りたいと願っているが、奥さんが帰りたがらないそうで、
元巡査の勇気ある告発が家族の人生にまで影を落としていることが偲ばれます。


それにしても、悲しかったのは、山崎元巡査の内部告発を載せた新聞記者が
退職後の世話はすると約束しておきながら、何の面倒も見てはくれなかった あくまで山崎氏側の一方的意見ですので、新聞社側の言い分も聞きたいところです。
ということです。


残念ながら、内部告発者が不遇の人生を歩むということは
稀なことではありません。

最近でも、愛媛県警の裏金作りを告発した仙波敏郎氏、
自治労共済の不正契約を告発した田中純一氏、
オリンパス損失隠しを露わにしたマイケル・ウッドフォード元社長らは
その職を失っています。

もっとも組織に残る方が幸せとはいえないことは
トナミ運輸カルテル事件の串岡弘昭氏や
オリンパスの浜田正晴氏らの例を見れば分かります。

中国漁船の衝突映像を流した一色正春氏は職を追われ、
米軍による「副次的殺人」をウィキリークスに流したブラッドレー・マニング氏は
裁判にかけられてしまいました。

不正を告発した英雄に拍手喝采を送った人々も、往々にして
時が経てば忘れ去り、落ちぶれた英雄を見ないふりをするか、
「自身の正義感を満足できたんだからいいじゃないか」と自己責任に帰し、
忘恩の徒と成り果てるのです。

そんな中で、牛肉補助金詐欺事件を告発し、一度は廃業を余儀なくされた
「西宮冷蔵」が、大勢の人の支援を受けて営業を再開した話は
勇気づけられるものです。
私もせめてこういう継続的な支援ができる人間になろうとと思います。



山崎刑事はSさんの命を救ったのみならず、脅迫的取り調べを少しでも改善するきっかけを作り、
日本人ひとりひとりがその恩恵に与っているといえます。

このような人物こそ勲章や褒賞に値すると思うのですが、
静岡県あるいは国は、なんらかの名誉回復をしたのでしょうか?

もし彼が、「組織の和を乱し、外部に恥を晒した密告者」のまま亡くなったのであれば、
悲劇というほかありません。



(2012/01/17 小修正)

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トランプ大統領の機密漏えい疑惑 情報が第三国に? 頭の痛いイスラエル
THE PAGE

 アメリカの複数メディアは15日、ロシアのラブロフ外相とホワイトハウスで10日に会談したランプ大統領が、機密性の高い情報をロシア側に伝えていたと報道。この直後からティラーソン国務長官やマクマスター大統領補佐官は「誤報である」と報道を強く否定した。トランプ大統領の側近が「火消し」に奔走していたにもかかわらず、大統領自身は翌日のツイートで「大統領としてロシア側とテロに関する事実を共有しておきたかった。私にはそれを行うための絶対的な権限がある」と、ロシア側に情報を伝えたことを示唆している。同盟国から提供された機密性の高い情報を、その国の了承を得ずに微妙な関係にあるロシアに提供したことで、アメリカと同盟国との間にすきま風が吹く危険性を指摘する声もある。
【写真】大統領選前に相次ぐサイバー攻撃 関与を指摘されるロシアとトランプの関係

ロ外相との会談写真で出し抜かれる?
[画像]「ロシアと情報共有したかった」などと語ったトランプ氏のツイッター画面
 ロシアのラブロフ外相がホワイトハウスを最後に訪れたのは4年前。2013年の8月だ。翌年にウクライナで政変が発生し、親ロシア派として知られたヤヌコビッチ政権が崩壊すると、クリミア半島では親ロシア派によるデモが連日行われ、ロシアから国境を越えて多くの武装勢力クリミア半島に侵入した(ロシアは軍の関与を否定しているが、武装勢力の多くがロシア軍関係者であったという説は現在も根強く残る)。その後、ロシアも自国民の保護を名目にクリミアに対して軍事行動を開始。3月18日にはクリミア半島全域がロシアに編入された。これによって、欧米各国とロシアとの関係が悪化。ラブロフ外相がクリミア危機後にホワイトハウスを訪れることはなかった。
 先月12日、ティラーソン米国務長官はロシアを訪れ、モスクワでラブロフ外相、そしてプーチン大統領と会談を行った。4月6日に米軍がシリアの空軍基地を巡航ミサイルで攻撃していたこともあり、ラブロフ外相はアメリカの軍事行動を違法として、新たな攻撃を行わないよう要請している。トランプ政権の閣僚として初めてロシアを訪れたティラーソン長官は「米露関係の改善を期待する」としか語ることができず、関係悪化が垣間見える結果となった。

しかし、この会談後にラブロフ外相の約4年ぶりとなるホワイトハウス訪問が決定している。
 前述したように、ラブロフ外相のホワイトハウス訪問は決して珍しい話ではない。しかし、今回は訪問の前後に、通常では考えられないような出来事がいくつも発生した。訪問の前日には、昨年の米大統領選でロシアの選挙戦への介入やトランプ陣営とロシア政府との繋がりを捜査しているFBIのコミー長官が、出張先のカリフォルニア州で突如解任を告げられている。会談前後のメディアによる写真撮影は認められなかったが、ラブロフ外相の「専属フォトグラファー」は会談への同席を許可され、会談中も写真を撮影していた。会談でトランプ大統領やラブロフ外相が談笑したり、リラックスした雰囲気の中で固い握手を交わす様子をとらえた写真は、会談後すぐに世界中に発信された。
 ラブロフ外相の専属フォトグラファーは、国営イタルタス通信に勤務しており、親密な雰囲気で行われた会談の様子がロシア側から世界に紹介されたのだ。ホワイトハウス側は写真が通信社によって使われるとは知らされておらず、CNNは12日に「やつらに騙された」と憤慨するホワイトハウス高官のコメントを紹介している。しかし「騙された」と憤慨したのは、アメリカ側だけではなかったようだ。
無断で情報提供なら同盟国との信頼関係に影
 15日にワシントンポストニューヨークタイムズは「会談ではトランプ大統領からラブロフ外相に機密情報が提供された」とする複数のホワイトハウス関係者からの情報を紹介し、ロシア側に提供された情報が第三国からアメリカに渡された機密性の高い情報だったと報じた。
 会談にはラブロフ外相のほかに、昨年の大統領選挙時からトランプ陣営の関係者と何度も秘密裏に接触していたとされるセルゲイ・キスリャク駐米ロシア大使も同席している。2008年から駐米大使を務めているキスリャク氏は、以前にCNNが「アメリカ国内の政府職員などをロシア側の情報提供者に仕立てるリクルーター」として報じられたことがあり、ロシア外務省が激しく抗議したこともある。ラブロフ外相とキスリャク大使に伝えられた情報は、過激派組織「イスラム国」(IS)のテロリストがノートパソコンに爆薬をしかけ、探知されないまま機内持ち込みを可能にする技術に関するものであったとされる。