冤罪事件を平然と産み出す警察精神が惹き起こした殺人未遂事件

日常、常識の範囲を越える人格の者の起こす様々な事柄の業務の中で、男女間の色情に関わる問題は、事件性なきもの、または、即検挙事件として成立しにくいものが多いから、自然自然に放置し、かつ、告発ないし被害届けに来た者の供述もろくに録らずに、お引き取り願っていること、そして、万一事件発生したならば、申請に来た者は、まず録音機を持参し録音していないから、重要な職務放棄に関わる部分は聞いていないとして押し通そうと言うのが、全国的な警察の実情です。今回の事例では、否認しなければ、国家賠償法第1条の責めを負うとともに、不作為による職権乱用の罪に担当警察官は問われ、有罪懲戒免職となり、署長ら幹部も懲戒処分されてしまいますから、常習犯罪者同様に強固に否認するわけです。これからは、例えば、親族に裁判官や弁護士または警察官ないし検察官やその友人がいれば、そちらからの紹介で赴くべきで、そのような親族や友人のない方は、無視軽視されないためには唯一の方法として国民はICレコーダー持参で行かねばなりません。それが、自身を守り、職務を全うにさせる手段ですから。
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以下は東京新聞記事です。被害者は警察と殺人未遂犯の両者に攻撃されたことが、よくわかります。

東京新聞【社会】
小金井・大学生刺傷 署が対応を謝罪も「訴えは確認できず」
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2016年12月17日 朝刊
 東京都小金井市で五月、音楽活動をしていた私立大生の冨田真由さん(21)がファンの男に刺され一時重体となった事件で、警視庁は十六日、事件前に相談を受けた武蔵野署の米次(こめつぎ)孝署長が、本人と家族に謝罪したと明らかにし、事件対応の検証結果を公表した。「署は(冨田さんの)思いをくみ取るに至らなかった」「人身の安全を早急に確保する必要があると判断すべき事案だった」と結論付けた。
 一方で、冨田さんや知人が事件前に「殺されるかもしれない」と署に相談したとしているのに対し、警視庁はそのような言葉があったかは確認できなかったとしており、食い違いを見せている。
 警視庁は先月末から今月にかけて、冨田さんと家族から計四回聞き取り、署長らが十三日に謝罪した。
 事件は五月二十一日、小金井市内のライブハウスが入る建物で発生。出演予定だった冨田さんは、岩埼(いわざき)友宏被告(28)=殺人未遂などの罪で起訴=に首や胸をナイフで刺された。
 冨田さんなどへの聞き取りでは、冨田さんの知人は事件前の五月六日、署に電話し、「殺されるかもしれない」と担当者に伝えた。三日後には冨田さんと知人が署を訪ね、岩埼被告から書き込まれたツイッターのコピー七十一枚、ブログの画像七十枚を持参し再度「殺されるかもしれない」と訴えた。冨田さんの母親も十日、署の担当者に電話で「命に危険がある」と伝えた。
 しかし、対応した男性巡査部長ら三人への調査では、こうした言葉は確認できなかったとしている。三人は「もう少し突っ込んで話を聞くべきだった」と反省しているという。
 警視庁は十六日、ストーカー事案の相談を受けた警察署は、相談内容をすみやかに同庁の専門部署に伝えるよう、全署に求める通知を出した。
◆冨田さん手記
 冨田真由さんが十六日、代理人弁護士を通じて手記を公表した。警視庁に命の危険を何度も訴えても、危険性がないと判断されたことに「今でも理解できません」と不信感をにじませた。 
 事件前の武蔵野署への相談について、冨田さんは「『殺されるかもしれない』という言葉を、私は絶対に伝えました」と強調。十一月末に聞き取りに来た警視庁幹部は、最初に「本当に殺されるかもしれないと言ったんですか」と尋ねたといい、「この事実を警察が認めないことに、怒りを通り越して、悲しみを感じています」とつづった。
 弁護士によると、冨田さんは九月上旬に退院したが、複数の傷や視野が狭くなるなどの後遺症が残り、通院を続けている。男性に恐怖を感じるなど、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の恐れもある。
 手記はA4四枚の手書き。弁護士によると、冨田さんは十五日夜から五時間以上かけて考えながら書き、十六日未明に書き終えた。
◆事件前「殺されるかも」絶対に伝えた
 ファンの男性に刺され一時重体となった私立大生の冨田真由さん(21)の手記の全文は次の通り(原文のまま。振り仮名は本紙で付けた)。  まずは、私が被害に遭ったときに、現場で犯人に立ち向かってくれた方、一一〇番通報をして下さった方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。  今私が生きていられるのは、皆様のおかげです。本当にありがとうございました。  また、被害に遭った後から、これまでの間、警視庁の犯罪被害者支援室の皆様には大変お世話になっていて支援室の皆様にはとても感謝しています。  犯人からのSNSへの書き込みが始まったのは平成二十六年の六月からでした。  特に不安や恐怖を大きく感じるようになったのは、ライブ終了後にストーカー行為をされたことや、生き死にに関する書き込みが一日に何件もくるようになったことがきっかけです。  初めは、気にしないでいようと踏ん張っていましたが、どんどん不安や恐怖が積み重なり、その重さに限界を感じていました。そんな気持ちから家族や友人に相談しましたが、犯人が急に目の前に現れて殺されそうになったとしても、私も家族も周りの人も素人なので、自分のことや誰かを守る方法は何も知りません。  そんな中でも希望を持っていたのが、警察に助けを求めることでした。家族や友人は、命より大切なものはないよと、身の危険を感じていることや助けてほしいということを警察に伝えた方が良いと背中を押してくれました。私も、この不安や恐怖を解消するための一番良い方法だと思いました。
 警察には、命の危険を感じていることがわかる資料をいくつも持っていきました。男女二人の生活安全課の方が対応をしてくれて、主に女性が話を聞いてくれました。平成二十六年の六月からSNSへの書き込みが始まったこと、生き死にに関する書き込みが頻繁にあること、友人のSNSにも迷惑な書き込みがされていること、ライブ終了後にストーカー行為をされ、命の危険を感じていたことを、持っていった資料を見ながら、特に危険だと感じていたものに関してはひとつひとつ説明をし、「殺されるかもしれない」と不安や恐怖を訴えました。資料が多かったため、後でゆっくり読ませてもらうと女性の方に言われましたが、ストーカー行為をされたことに関しては、そのときの状況を何度も説明すると、頷(うなず)きながら聞かれていたので、理解してくれたのだと思っていました。相談にいったときに伝え忘れたことはひとつもありません。  警察からは、「使っているSNSから犯人のアカウントをブロックしてください」「何かあればこちらから連絡します」と言われました。その後相談から事件までの間に、担当者から三回ほど電話がかかってきましたが、私のことを聞かれたのはそのうちの一回だけでした。  事件後、私が相談に行ったときのことについては、平成二十八年十一月二十八日と十二月二日の二回にわたって、警察から事情聴取を受けました。  警察からの聴取の際、挨拶(あいさつ)が終わった後の最初の言葉が「本当に殺されるかもしれないと言ったんですか」でした。その後も、私が「殺されるかもしれない」という言葉を言っていないのではないかと何度も聞かれました。  でも、「殺されるかもしれない」という言葉を、私は絶対に伝えました。母も、警察に何度も訴えてくれました。これだけは間違いありません。この事実を警察が認めないことに、怒りを通り越して、悲しみを感じています。  必死に訴えたことが全く伝わらなかった。感じるものに温度差があったとしても、警察に持っていった多くの資料があり、殺されるかもしれないと何度も伝えたにもかかわらず、危険性がないと判断されたのは今でも理解できません。  今思うと、相談した際に、女性の警察官がほとんどメモを取らずに話を聞いていたことや、男性の警察官が「他の事件が忙しい」と言い何度も部屋を出入りしていたことから、私の相談を軽い気持ちで聞いていたのだと思います。  私が言ったことをどのように受け取ったのか、相談した担当者に直接話を聞かせてほしいと何度もお願いしてきましたが、組織として対応していますと、一切取り合ってもらえませんでした。  平成二十八年十二月十三日に、武蔵野署の署長からは形ばかりの謝罪がありましたが、「少しお元気になられたようですが」と、傷付く言葉がかけられました。謝罪をしていただいたからといって傷だらけになった身体が元に戻る訳でもないし、時間を巻き戻せる訳でもありません。それでも、警察がどうして私の相談を真剣に受け止めてくれなかったのか、きちんと理由を説明してもらえるのなら、少しは救われるのかもしれません。  事件に遭った日から時間が止まってしまったかのように、前に進むことが怖くなってしまいました。支えや助けがあること、温かい言葉をかけてくれる人がいることで、きっと大丈夫だと思える勇気をもらい、なんとか毎日を過ごしています。  この事件以降も、似たような事件が起こっているのをニュースでみかけますが、その度にとても苦しい気持ちになります。犯人の勝手な思い込みや都合、感情だけで、なくなっていい命はどこにもありません。  本事案発生後の取り組みを拝見しましたが、警察がこの事件のことを本当に反省してくれていないと、また同じことが繰り返されるのではないかと心配です。  この事件をきっかけに、同じ不安や恐怖を抱えて苦しんでいる人が、安心できるような社会に変わっていってくれたら嬉(うれ)しいです。  この文章で、少しでも私の気持ちが伝わりますように。  平成二十八年十二月十六日 冨田真由
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