■ 政治 辻元清美へのデマより、昭恵の証人喚問だ 小林よしのり

■ 政治
辻元清美へのデマより、昭恵の証人喚問だ
小林よしのり

産経新聞政治部長石橋文登が書いた「民進党の抗議に反論する」「恫喝と圧力に屈しない」という記事には、あきれ果てた。
ネトウヨ脳が高じて破裂し、膿が出て来たのか?
28日の「辻元氏 3つの疑惑」でも呆れていたが、大丈夫なのか、この新聞?
「幼稚園侵入」は籠池夫人がすでに根拠なく書いたものだと認めている。
今まで籠池夫妻は完全なネトウヨだったから、辻元清美にはデマでも何でもねつ造してバッシングしていいものだと思い込んでいたはずだ。
だから根拠なくあんなことを書いたのだろう。
ネトウヨの習性だから、すぐ分かるじゃないか。?
「作業員派遣」もすでに当事者である作業員が否定している。
そもそも森友学園が事件化する前に、なんで辻元氏がスパイを送り込むのか?
常識で分かるはずだろう。?
もう一つの疑惑は、麻生政権でのことだから、辻元は関係ない。
産経新聞は以前も辻元氏に関するデマ記事を書いて、名誉棄損で訴えられ、惨敗しているじゃないか。
だからこそ、民進党が「法的措置も検討する」と言ったのだろう。
産経新聞に前科があるのに、反省していないからだ!?
しかも辻元氏はこれまでネトウヨから散々デマをねつ造されて、同僚議員からまで、偏見で見られるほどになっていた。
わしは辻元氏と対談したとき、デマには徹底的に応戦すべきだとアドバイスした。
『デマとデモクラシー』(イースト新書)でその対談も収録されている。
これまでのデマに関しては辻元氏本人のブログにも公開している。
辻元清美ほどネトウヨのデマに苦しめられた国会議員はいないだろう。
ネトウヨから、産経新聞から、安倍首相まで、劣化した愛国心の者どもが「ネトウヨ・コネクション」を形成して、ストーカーのように辻元バッシングや民進党バッシングを繰り広げている。
その劣化の度合いは留まるところを知らない。?
産経新聞は安倍政権の広報紙であり、ネトウヨ新聞であり、安倍首相はネトウヨ首相なのだ。
悪魔の証明」という言葉を手前勝手に使うんじゃない。
デマは簡単にばれるが、国家システムを私的に乱用する安倍夫人の疑惑は、権力が「証人喚問」も「記者会見」も封じて、官僚の口も封じ、資料も隠して、徹底的に隠蔽するから、国民は疑惑を晴らすことができない。
だが、安倍昭恵の疑惑は「悪魔の証明」ではない。
「証人喚問」すれば一気に白黒つけられるからだ!
偽証罪」を恐れて「昭恵隠し」をするからこそ、籠池夫妻より悪なのは、安倍夫妻であると、確信を深めるしかない。

安倍首相夫人・昭恵昭恵の証人喚問を、産経新聞も要求せよ!!

■ 政治
渦中の辻元清美に訊く「デマと保守」 - 常井 健一
文春オンライン

 森友学園問題は籠池諄子さんが安倍昭恵さんに宛てたメールをきっかけに新たな局面を迎えた。
辻元清美が幼稚園に侵入しかけ私達を怒らせようとしました〉
〈三日だけきた作業員が辻元清美が潜らせた関西なんとか連合に入っている人間らしい〉
 これについて菅義偉は記者会見で「民進党において証拠提出なり、説明をされるのではないか」と発言。安倍晋三は「辻元議員は真っ向から否定している。これも証明しなくてはいけないことになる」と参院の委員会で答弁した。同じ日、当事者である民進党衆院議員の辻元は報道機関にコメントを出した。
〈入っておりませんし、入ろうとした事実もございません〉
〈(作業員を)送り込んだということも一切ございません〉
なぜ保守を語るようになったのか?
 私は、辻元に確かめた。
「実際入っていないし、送り込んでいないんです。籠池夫人が思い込みで私の名前を書いたのかもしれない。でも、それは私信の中の話。そもそも不特定多数に公開するつもりはないメールだったでしょう。私だって思い違いをすることはありますよ」

森友学園」が取得した土地の視察に訪れた辻元清美議員 ・共同通信社
 メールを書いた籠池諄子さんは29日、ノンフィクションライターの菅野完さんがツイキャスで流した単独インタビューでこう答えている。
「事実を確認したわけではないです」
 諄子さんはあっさり誤りを認めた。評論家の荻上チキさんも同日、TBSラジオの番組で疑惑の「作業員」に直撃したが、その人物は辻元から送り込まれたという疑いを否定。「面識もございません」と語った。
 だが、一度流出したメールはかつてない規模と速度で拡散し、辻元の言動に疑いの目が向けられた。辻元は諄子さんに対し抗議するつもりはないという。
「(籠池夫人というよりもメールを拡散した側に)私が狙い撃ちされたのかもしれませんね。それで私が潰れたら、邪魔な人間を黙らせる、社会的に抹殺するためなら何でもしていいことになる。そういう作戦が有効だってことになっちゃう」
──記者会見を開くとか、法的措置とか徹底抗戦しようという考えはないのでしょうか。
「籠池夫人が、公開を前提としないメールで私の名前を出したこと自体は名誉棄損だとは思っていません。こんなことで民間人が国会議員に記者会見を開かれて噛みつかれたら、そんな社会は気持ち悪いと思う。

それより、中身を知りながらメールの公開を決めた人のほうが気になる。私は籠池夫人の内心の自由も守りたいから、あまり騒ぎたくないんだけどな」
なぜ保守を語るようになったのか?
2005年の衆院選社民党時代の辻元氏。隣は土井たか子氏 ・共同通信社
 辻元といえば、保守派と対立するリベラル派のイメージが強い。本人はどう思っているのだろうか。
「1996年に初当選した頃は自社さ政権だったので、私は自分で勝手に『自社さの申し子』だと思っています。総理は橋本龍太郎さん、官房長官梶山静六さん、官房副長官与謝野馨さん、自民党幹事長は加藤紘一さん、政調会長山崎拓さん、総務会長が村岡兼造さん、参議院幹事長が村上正邦さん。総務局長に古賀誠さんがいたりもして。幹事長代理が野中広務さんで、社民党の幹事長代理は一年生の私だったから、いろんな交渉を野中さんとやりました。
 当時の自民党議員は、もっと歴史を知っていて、変えていいことと変えてはならないことの峻別をしながら、四方八方を見渡して政治をつかさどっていたように思うんですよね。私、どちらかと言うと『左翼』と見られるんだけど、野中さんや古賀さんとは割と親しくさせてもらって、そういう人たちと一緒に与党の経験をしたということは自分の中でも大きくて、自民党とは親和性はあったように思えた。私も昔は左に振れ切れそうになっていたのかもしれないけど、やっぱり政治は右に振れ過ぎても、左に振れ過ぎてもダメなんです。やっぱり真ん中に重心があって、少し右に行ったり、左に行ったりしながら政権運営をしないと不安定になるんですよ。
 そういうのが保守政治だと思っていると、安倍政権の言う『保守』とは歪んでいるとしか見えないんです。安倍さんは初当選が私より一期上なのですが、当時から『教科書問題』で飛び跳ねていて、自民党の『造反分子』のようだった。私は、自民党執行部と一緒になってそれを抑える側だったんですよ(笑)。
 歴史を修正するとか、憲法全体を根底から変えようとか、靖国参拝にこだわるとか、アジアに不寛容とか。地球儀を俯瞰する外交も、近所と話をできないドーナツ外交。それって、あまりに歪んでいる。政治や外交が根無し草みたいになったようでならないです。
 民主党政権時代は玄葉光一郎外務大臣がロシア訪問する直前にメドベージェフ首相が国後島に上陸したら、自民党は『弱腰外交だ』と批判していたのに、こんどはプーチン大統領が日本に来る直前に国後・択捉にミサイルが配備されちゃって、ずるずる引っ張られて、経済協力を引き出されてしまう。

結局、安倍政権は、口先で強気に主張してきたことが現実政治で動かそうとしたら裏目に出てしまっている。そんな矛盾は突かざるを得ないでしょ」
小林よしのりさんと「なんか最近、波長が合うんですよ(笑)」
 辻元事務所を訪ねる前、コンビニで『SAPIO』(4月号・小学館刊)をパラパラめくっていると、小林よしのりさんの連載漫画『ゴーマニズム宣言』の一コマで手が止まった。これから会う辻元が美人に描かれているではないか──。
 美醜論争を仕掛けたいわけではない。『ゴー宣』に時々登場する辻元といえば、小林さんの主張と対立する悪役として登場し、時に間抜けな印象を与える「お花畑キャラ」として描かれていた記憶がある。
 それが……。

SAPIO』2017年4月号(小学館)より抜粋
 辻元本人も「異変」に気づいていた。
「なんかねえ、驚いた。昔は、ものすごく嫌な雰囲気で、目が吊り上がった感じで描かれていましたが、私も『SAPIO』を見て、嬉しくなりました。私もかつては小林さんが嫌なヤツだと思っていて、むこうも私のことを嫌っていた。それが、なんか最近、波長が合うんですよ(笑)」
 小林さんのブログを覗いてみた。
《ニュースで辻元清美が国会質問で稲田朋美を泣かしていた。辻元やるなあ。貫禄があるし、筋金入りになってきたなあ。わしの考えは辻元氏とは全然違うが、追及されたら泣いてぶりっこする「名誉男性」を容赦なく責め立てる姿は、爽快である。》(2016年9月30日、「辻元清美稲田朋美を泣かす快挙」) 《辻元清美は夏のお盆の時期を「全国戦没者追悼式」に参列するか、年老いた両親を連れて、父方の祖父が眠る戦没者の墓へ墓参するかの、どちらかで過ごしているという。辻元はサヨクで、稲田はホシュなどという区分で人を見てはいけないということの証明のようなものだ。》(同10月4日、「稲田朋美の化けの皮が剥がれてきた」)
小林よしのりさんのブログ「ゴー宣道場」より
 保守にもいろんな人がいるようだ。小林さんも保守。稲田も保守。安倍晋三籠池泰典さんも保守。こんにゃく発言の鴻池祥肇も保守。小池百合子石原慎太郎も保守。安倍昭恵さんも籠池諄子さんも保守らしい。小泉純一郎小泉進次郎からも自らの立ち位置について「保守」と語るのを聞いたことがある。
 辻元の周囲にもリベラルより保守を語る人間が目立つ。14年の総選挙では辛口コラムニストの勝谷誠彦さんや一水会創立者鈴木邦男さんが応援弁士として街頭に立った。ブロガーの山本一郎さんや一水会代表の木村三浩さんと親交があり、私淑する知識人に元文藝春秋編集長で作家の半藤一利さんやノンフィクション作家の保阪正康さんら保守論壇の泰斗を挙げる。辻元は昨夏まで民進党代表だった岡田克也の補佐役を務め、前原誠司とも近い。