長野市の善光寺貫主の正体

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2016年6月24日

 貫主に無期限謹慎通告

 善光寺、差別発言疑惑で一山会議

小松大勧進貫主に対する通告書を発表する円乗院の中島一山代表=長野市善光寺大勧進

 長野市善光寺の住職、小松玄澄(げんちょう)大勧進貫主(かんす)(82)が女性職員へのセクハラや差別発言があったとして、同寺所属の天台宗二十五院の住職らでつくる一山(いっさん)会議は二十三日、小松貫主に無期限の謹慎と本堂への立ち入りを禁止する通告をした。

 小松貫主を巡っては、二〇〇四年に女性問題に端を発した辞任騒動があり、一山側が民事提訴。一一年九月の東京高裁判決は小松貫主に三百三十万円の支払いを命じたが、辞任請求は退けた。

 同日の会見で一山側代表の中島道生・円乗院住職(69)は
「小松貫主にセクハラ、パワハラ、不当人事に続く部落差別発言の疑惑が浮上し一連の人権問題を重大視した。
絶対にあってはならない前代未聞の不祥事だ」

と語った。

一山側は過去の経緯を踏まえ、改めて辞任を要求した。

 通告などによると、小松貫主は六十代の女性職員にセクハラをし、抗議を受けると昨年八月に不当に配置転換を命じた。さらに、同年十月、他の職員に女性職員を差別する発言をしたという。

 差別発言を巡っては、部落解放同盟中央本部(東京都)と同県連合会が事実確認の会合を今年三回開いた。

県連合会の小山慎彦書記長は、
「小松貫主は否定しているが、関係者の証言から差別発言があったと認識している」

と話した。

二十八日の会合で、本人から再度事実確認する。

 小松貫主代理人弁護士は「貫主本人と話し合い、今後の対応を考えたい」と話した。