教育勅語の復活?! 船田元

■ 政治
教育勅語の復活?!
船田元

 4月に入り各学校では新入生が期待と不安を胸に抱き、登校する姿が目立ちはじめた。しかし未だに一連の森友問題は迷路に彷徨ったままである。異常とも言える速さの小学校許認可手続きや、大幅値引きの国有地払い下げ問題を、早期に解明することは言うまでもないが、塚本幼稚園の教育方法の異常さは、さらに深刻である。
 園児たちに教育勅語を集団で暗誦させた動画は、とても衝撃的だった。私は以前の投稿で「洗脳」ではないかと述べたが、他の識者からも同様な指摘があった。善悪や価値判断の乏しい幼児に一方的な価値観を植え付けることは、明らかに洗脳である。
 その後、ある閣僚からは教育勅語の内容を肯定する発言があり、また、先週末民進党議員の質問主意書に対する政府答弁書でも、「憲法教育基本法に反しない形で教材として使用することは否定しない」と述べているが、私はいささか違和感を覚える。
 教育勅語に掲げた徳目として、例えば「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ」などは、いつの時代にも通用する普遍的な価値であろう。しかし勅語天皇が臣民に与えた性格を持ち、なおかつ「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」などの部分を捉えて、戦前の軍部や官憲による思想統制の道具とされてしまったことは言うまでもない。
 だからこそ昭和23年に衆参両院において「排除」「失効確認」したのである。「憲法教育基本法に反しない形」で教育勅語を教材に使えるのだろうか。またここに述べられている徳目は、数多くの逸話や昔話などの教材によって、既に道徳教育の中に生かされている。ことさら勅語を教材とする理由が見当たらない。
 百歩譲って教材に使うとしても、解説なしで使うことは慎むべきである。戦前の軍国主義教育の象徴のように使われてしまったことや、戦後はこの反省によって失効していることをきちんと教えることは、最低限求められる。

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■ 政治
東京で入学式。今村大臣の発言が波紋
小宮山洋子

今日は、朝早く軽井沢を出て、東京の山野美容専門学校の入学式に参列してきました。
604人の新入生に、山野総長、山野愛子ジェーン理事長・学長に続いて、来賓としてお祝いのことばを述べさせていただきました。
今日の東京は、一段と暖かく、まだ雪が残っている軽井沢とは季節が違う感じでした。
さて、東京電力福島第一原発事故自主避難し、3月末で住宅支援を打ち切られた避難者に関する今村復興大臣の言動が波紋を広げている、と報じられています。
4日の記者会見で、国の責任を問う記者の質問に激高し、「どうするかは本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」などと発言しました。
自主避難している人が、「好きで避難しているわけではない」「当事者意識に欠ける」と反発しているのは、当然だと思います。
自主避難者にお金が出ていない、責任もって回答してください、と言われ、「なんて君は無礼なことを言うんだ。」「撤回しなさい」「出ていきなさい。もう二度と来ないでください」などと、原発事故の避難者に責任を持っている担当大臣とは思えない発言を続け、会見を打ち切りました。
その後、怒ったことについては謝ったようですが、発言は撤回していません。
今村大臣の発言は、原発事故によって生活を根底が覆され、いろいろな事情があって故郷に帰れない人たちの心を傷つけました。
政治家、特に大臣はどのような質問をされても、多様な声に耳をかたむけ、冷静に対応することが、求められていjます。

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